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相鉄10000系、始動する「リバイバルプロジェクト」 2種類の復刻カラー実現なるか!?

2024年3月10日(日) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

3月23日、相模鉄道(以下、「相鉄」)は「チャリティー撮影会 in 相模大塚」の開催とともに、「『SOTETSU SERIES10000 REVIVAL COLOR PROJECT』入場券セット」を発売することを発表しました。そのプレスリリースには、このようなことが書かれています。

「入場券セットが完売した塗装は、その売上金をラッピング費用の一部に使用し、後日実際の10000系車両にラッピングを施します」

10000系は2002年に導入された、JR東日本のE231系をベースに設計された車両。現在、その塗装スタイルは「ステンレスの地肌にブルーとオレンジのライン」「ネイビーブルー1色」の2パターンがありますが、デビュー当時は、ブルーのラインが少し緑がかったものになっていました。かつて相鉄では、6000系列などの鋼製車両に若草色の塗装を施しており、それが部分的ながらも、10000系に引き継がれていたのです。

相鉄10000系の未更新車。車両更新を受けた車両はヘッドライトの位置や行先表示の仕様が変わっており、その外観も異なります
相鉄10000系の未更新車。車両更新を受けた車両はヘッドライトの位置や行先表示の仕様が変わっており、その外観も異なります

今回発売される入場券は、かつての10000系の塗装スタイルである「懐かしの若草版」と、7000系や8000系などの標準塗装であった「往年の赤帯版」の2種類。どちらの入場券も完売すれば、10000系で2種類の復刻カラーが実現することになります。なお、10000系は赤帯が標準塗装になったことはありませんが、かつて「ウルトラマン」の装飾列車として、赤帯のスタイルで走ったことがあります。もし赤帯の復刻が実現すれば、この装飾列車を思い出させるような外観になるのでしょう。

記念入場券「懐かしの若草版」(イメージ)(画像:相模鉄道)
記念入場券「懐かしの若草版」(イメージ)(画像:相模鉄道)
記念入場券「往年の赤帯版」(イメージ)(画像:相模鉄道)
記念入場券「往年の赤帯版」(イメージ)(画像:相模鉄道)

相鉄によると、この入場券は、同社の駅係員の有志が製作したものといいます。現在、10000系はヘッドライトの位置や行先表示の仕様の変更をともなう車両更新が進められており、更新前の姿を残す車両は全体の半分に減っています。今回立ち上げられた「SOTETSU SERIES10000 REVIVAL COLOR PROJECT」では、10000系に2種類の復刻カラーを施すことで、いずれ消えゆく旧スタイルの晩年を飾る企画であるといえます。

また相鉄は、8000系車両の先頭部で、旧塗装の復刻を2023年夏に実現させています。筆者の想像ですが、昨年の復刻劇が鉄道ファンを沸かせたことも、今回のプロジェクトの後押しになっているのでしょう。

入場券はイベント当日(3月23日)の限定発売で、発売数は2種類とも500セット。10000系のリバイバルプロジェクトは成功するのか、相鉄ファンは要注目です。

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