鉄道コム

JR東海、在来線電車の大規模検査周期を延伸へ 将来的には年間4億円のコスト削減の見込み

2024年1月18日(木)16時46分

JR東海は18日、同社の在来線用電車について、大規模検査の実施周期を延伸すると発表した。

検査周期延伸の対象となる313系
検査周期延伸の対象となる313系

鉄道車両では、自動車の車検になど相当する検査として、「全般検査」「重要部検査」といった大規模検査の実施が定められている。いずれも、検査の完了までに時間を要するほか、人件費や部品代といったコストもかかるものとなっている。

大規模検査を実施するJR東海の名古屋工場
大規模検査を実施するJR東海の名古屋工場

JR東海では、2014年度から2016年度までに実施した検査・修繕実績を検証し、車両の各機器・部品の耐久性などを確認。この結果をふまえ、2018年10月から2023年1月にかけて、実際に検査周期を延伸した車両での走行試験を実施していた。この試験により安全性を確認できたことから、同社は今回、在来線電車において、これら検査の周期を延伸することを決定した。

検査周期延伸のイメージ
検査周期延伸のイメージ

対象となる車両は、313系と315系の2形式。従来は全般検査を96か月以内、重要部検査を60万キロまたは48か月以内に実施していたところ、これを全般検査を120か月以内、重要部検査を80万キロ以内または60か月以内に変更する。特急「しなの」用の新型車両として導入を予定している385系についても、延伸後の検査周期を適用する予定としている。

検査周期の変更は、2024年4月に実施する。同社では、全ての電車が検査周期延伸の対象車両に置き換わった際には、部品交換数量の減少などにより、年間約4億円のコスト削減を見込むと説明。加えて、検査の工程を見直すことで、検査に必要な人員を削減できるとしている。

2024年1月18日(木)16時46分更新

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 大山観光電鉄タッチ決済乗車サービス導入[2025年秋頃]
  • E3系「はこビュン」専用車両運転開始[2025年秋]
  • 新潟駅・長岡駅 顔認証改札機実証実験[2025年秋ごろ]
  • 東急3000系リニューアル車営業運転開始[2025年秋ごろ]
  • 長崎電気軌道タッチ決済乗車サービス実証実験開始[2025年秋ごろ]
  • 仙石線E131系営業運転開始[2025年12月]

鉄道コムおすすめ情報

画像

SL代走でELが「復活」

D51-498故障の代替として、8月9日~11日の「SLぐんま」シリーズは、EL・GVでの運転に。

画像

阪急電車×星のカービィ

阪急電車と「星のカービィ」がコラボ! ラッピング電車の運転や、スタンプラリー、グッズ販売などの企画を展開。

画像

混雑率ワースト1位の路線は?

国土交通省が都市鉄道の混雑率調査結果を公表。全国ワースト1位となった路線は?

画像

リニア「異色のコラボ」のワケ

JR東海が、リニア中央新幹線と「アーバンスポーツ」とのコラボイベントを開催。その背景とは?

画像

鉄道カメラマンの舞台裏とは

鉄道カメラマンの仕事には、予想外のできごとも!? プロの鉄道カメラマンである助川康史さんが、ハラハラな取材行をご紹介!

画像

元泉北車のカラーどうなる?

泉北高速鉄道が南海に吸収合併されてから約3か月。元泉北車の色はどうなる?南海に今後の予定を聞きました。

画像

8月の鉄道イベント一覧

夏休みシーズンは鉄道イベントも多数。8月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。