江ノ島電鉄は24日、新型車両「700形」の導入を発表しました。

700形の開発コンセプトは、「日常から非日常まで 想いを紡ぐENODEN」。沿線に暮らす人々と、鎌倉・江の島を訪れる人々、それぞれの想いやときめきを紡ぐ存在となる、明るく未来志向の車両を目指すとしています。
車両の外観は、傾斜した大きな前面ガラスやシャープなアイラインに、より未来を見据えた新しいデザインとします。あわせて、前面ガラスを拡大することで視界を広げ、湘南の眺望を意識しました。
車内では、海側は1人掛けのボックスシート、山側はロングシートを設置。海沿いの景色を楽しめるよう、着席時の視線が海側を向く座席配置とします。また、座席や床の色は、鎌倉・江ノ島をイメージしたテーマカラーを採用。編成ごとに別のテーマを使用し、乗るたびに新たな発見を届けるとしています。テーマカラーは、「タンコロ」から歴代車両へと続く伝統色「江ノ電グリーン」、美しい海沿いの景色をイメージしたという「江の島ブルー」、古都鎌倉のゆとりや落ち着きを感じさせる「鎌倉ストーングレー」の3つです。



このほか、車内防犯カメラ、車両側面カメラ、通話型の非常通報装置の設置、バリアフリー対応や多言語放送の導入により、安全・安心・快適性の向上を図るとのことです。さらに、窓には鉄道車両で初採用だというフィルムを貼り付けるとのこと。飛散防止を図るとともに、まぶしさを抑え、色鮮やかな景色を楽しむことができるとしています。
床下機器では、VVVFインバータ制御装置や回生ブレーキを採用。既存の1000形と比較すると、約49パーセントの消費電力低減を実現します。
700形は、2026年度に導入する予定。江ノ島電鉄の新型車両導入は、2006年の500形以来、20年ぶりとなります。江ノ島電鉄によると、700形の導入本数や、700形によって置き換える車両については、現在は検討段階だといいます。