阪神電気鉄道は10日、新型急行用車両「3000系」を導入すると発表。あわせて、同車両において、座席指定サービスも提供すると発表した。

3000系の車両コンセプトは、「“かける”」。「“掛ける” たいせつがギュッと。」、「“駆ける” 急行用車両としての疾走感」、「“翔ける” 将来に向かってのさらなる飛躍」、「“架ける” 人と人、人と社会の架け橋」の4点をデザインや設計に反映し、開業時から沿線住民に身近な存在として寄り添うことで培ってきた、徹底的な顧客志向(阪神らしさ)を実現するとしている。
車両の外観は、「掛ける」「架ける」などのコンセプトや疾走感をイメージしたもの。また、エクステリアカラーは、同社の急行用車両でかつて使用してきた「赤胴車」塗装を引き継ぐ「Re Vermilion」(リ・バーミリオン)を採用。赤胴車を継承し、期待に応え続ける車両になってほしいという思いを込めたとしている。

車両は6両編成で、うち1両には座席指定サービスを提供可能な車両とする。同サービスの詳細は、決まり次第発表するという。
機器面では、同期リラクタンスモータシステム「SynTRACS」を駆動システムに採用。既存車両の8000系との比較で、消費電力を約60パーセント削減するとしている。
3000系は、2027年春に営業運転を開始する予定。当初は1編成で運用を開始し、順次増備するとしている。なお、阪神電気鉄道の広報担当部門によると、同車は仕様上は近畿日本鉄道への乗り入れには対応しているが、座席指定サービスの運用区間に関わるため、乗り入れの実施については未定だという。