鉄道コム

鉄道コらム

京急の「エアポート急行」が消滅するワケは? 鍵は「飛行機マーク」にあり

2023年10月24日(火) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

京浜急行電鉄は、11月25日のダイヤ改正で、「エアポート急行」の種別を「急行」に変更すると発表しました。

京浜急行電鉄の「エアポート急行」
京浜急行電鉄の「エアポート急行」

この「エアポート急行」は、2010年のダイヤ改正で誕生した種別。約13年で消滅することとなった理由は何なのでしょうか。

京急の広報担当に質問すると、この種別名は、「羽田空港へ直通する」ことをアピールするために付けたということ。「エアポート急行」の設定前は、羽田空港~京急川崎間を「特急」、京急川崎~金沢文庫間を「快特」(品川方面からの列車に連結)、金沢文庫以南を「普通」として運転する列車がありましたが、「エアポート急行」はこれに代わる、1つの種別で直通する列車としてお目見えしました。なお、浅草線方面から羽田空港へ向かう列車は、この改正前は「急行」と名乗っていましたが、こちらも「エアポート急行」に名称を変更しています。

しかし、インバウンド需要が高まり、日本語に親しみのない利用者がかつてより増えてきたことで、状況が変わります。エアポート急行の種別表示は「飛行機マーク」と「急行」を組み合わせたものですが、日本語が読めない訪日外国人利用者は、飛行機マークで「空港に行く列車だ」と思ってしまうと、広報担当者は説明します。

エアポート急行は、羽田空港行きだけではなく、空港駅発の列車や京急川崎~逗子・葉山間の列車など、羽田空港へ向かわない、そもそも空港駅を発着しないものもあります。しかし、利用者が飛行機マークだけを見てしまった結果、誤乗が発生していたのだといいます。

名称変更で種別表示の「飛行機マーク」は消滅(画像:京浜急行電鉄)
名称変更で種別表示の「飛行機マーク」は消滅(画像:京浜急行電鉄)

今回のダイヤ改正では、「エアポート急行」という名称は「急行」に変わりますが、停車駅はそのままとなります。京急線内での「急行」は、2010年以来の復活。京急蒲田駅以南では、1999年のダイヤ改正以来(臨時列車を除く)の運転となります。

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

有楽町線・東武伊勢崎線直通へ

有楽町線延伸区間と東武スカイツリーライン方面、半蔵門線経由で相互直通運転へ。東京メトロ・東武が合意。

画像

鉄道動画の撮影・編集のコツ

近年のカメラは、動画撮影機能も超充実! 鉄道カメラマンの助川康史さんが、鉄道動画の撮影のコツや編集方法などをご紹介します。

画像

「TX-4000系」導入検討

首都圏新都市鉄道が中期経営計画を発表。8両編成化事業の一環として、「TX-4000系」の導入も?

画像

西武が導入する「中古の新車」

小田急時代とどこが変わった?西武が導入する「サステナ車両」第一陣の8000系が報道公開。他の西武車の情報も。

画像

【PR】「リセマラ」推奨⁉ のデジタルスタンプラリー

ランダム性が楽しい若桜鉄道のスタンプラリー。豪華な賞品もある企画を体験しました。

画像

4月の鉄道イベント一覧

いよいよ新年度。鉄道旅行や撮影の計画は、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。