令和5年6月16日
令和5年3月17日付けで東京モノレール株式会社(以下「東京モノレール」)より申請のあった、旅客運賃の上限変更については、令和5年6月8日に運輸審議会より「認可することが適当である」旨、答申が出されましたので、本日、国土交通省として認可いたしました。 |
鉄道の旅客の運賃は、鉄道事業法第16条第1項に基づき、その上限を定め、国土交通大臣の認可を
受けなければならないとされています。認可にあたっては、同法第16条第2項に基づき、能率的な経
営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査することと
されており、また、同法第64条の2に基づき、運輸審議会に諮らなければならないこととされていま
す(軌道法においても同様の取り扱いを実施)。
令和5年3月17日付けで東京モノレールより申請のあった、旅客運賃の上限変更について、運輸審
議会に諮問したところ、令和5年6月8日に「認可することが適当である」旨の答申が出されました。
これを受け、本日、国土交通省として申請どおり認可をいたしました。
■運賃の改定概要
東京モノレールは、新型コロナウイルス感染症の影響等により、鉄道事業の営業収支は、令和2年
度▲72億円、令和3年度▲20億円と、2期連続で営業赤字を計上するなど厳しい経営状況にある。
今後も、今般の新型コロナウイルス感染症の流行とその後の新しい生活様式の浸透等による利用者の
減少等により、従来の利用人員まで回復しない見通しとなっている。
一方で、安全性確保のため、既存設備を適切に維持更新する必要があることに加え、浜松町駅の改良
による利便性の向上、バリアフリー設備の拡充、快適で安全な新車両の投入などのサービス改善にも取
り組む必要があることから、東京モノレールの徹底した経営努力を前提に、運賃改定を実施するもの。
今回の認可は、令和11年3月31日までの期限を設け、運賃改定後の令和6年度から3年間(令和
8年度まで)の総収入と総括原価の実績を確認することとする。
【変更内容】
○普通旅客運賃
・各区20円~40円程度の値上げ。
○定期旅客運賃
(通勤定期)
・1区~5区は、各区10~25%程度の値上げ。
・6区については引き下げ。
(通学定期)
・据え置き。
○実施予定年月日:令和6年3月
○改定率:10.8%
値上げ幅(平均改定率) ※定期運賃の割引率(1箇月)
普通運賃:11.5% 通勤47.8%(現行49.6%)
通勤定期:16.1% 通学78.1%(現行75.5%)
○収入原価 (単位:百万円)
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令和3年度
(実績) |
令和6~8年度推定
(3年間平均) |
現 行 |
改 定 |
収 入 |
6,096 |
12,105 |
13,356 |
原 価 |
8,782 |
13,807 |
13,807 |
差引損益 |
▲2,686 |
▲1,701 |
▲451 |
収支率 |
69.4% |
87.7% |
96.7% |
<参考>
○鉄道事業法(昭和61年法律第92号)
(旅客の運賃及び料金)
第十六条 鉄道運送事業者は、旅客の運賃及び国土交通省令で定める旅客の料金(以下「旅客運賃等」
という。)の上限を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しよう
とするときも、同様とする。
2 国土交通大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価
に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
3~5 (略)
(運輸審議会への諮問)
第六十四条の二 国土交通大臣は、次に掲げる処分等をしようとするときは、運輸審議会に諮らなければならない。
一 第十六条第一項の規定による旅客運賃等の上限の認可
二~五 (略)