LRTが宇都宮市街地の試運転で脱線 車止めに衝突、車両が一部破損

石原剛文
[PR]

 宇都宮市栃木県芳賀町を結び、来年8月に開業予定の次世代型路面電車(LRT)の車両が試運転中の19日未明、JR宇都宮駅東口付近で脱線した。車両が車止めなどに衝突して前方部分が破損し、歩道に乗り上げて止まった。けが人はいなかった。

 宇都宮市によると、事故が起きたのは19日午前0時半ごろ。宇都宮駅東口停留場方面に向かって試運転中だった3両編成が、停留場手前の右カーブを曲がりきれずに脱線。車止めや地上変圧器にぶつかり、脱線した場所から約10メートル先の歩道で止まった。

 車両には運転士など15人が乗車しており、付近では試運転を見に来ていた人も数人いたが、けが人はいなかった。1両目と2両目が脱線し、1両目の前方と左側、パンタグラフが破損。車止め3本と地上変圧器が壊れた。

 市によると、車両は時速13キロで走行中で、カーブに進入する際に何らかの異変が起きた可能性があるといい、運転士が非常ブレーキをかけていた。軌道上に物があったという報告はないという。

 国土交通省によると、栃木県内のLRTは、すべての軌道を新設する形としては全国初。来年8月に宇都宮駅東口側路線が開業する予定で、17日から試運転が始まっていた。市は21日から予定していた走行・性能試験を延期する方向で調整している。(石原剛文)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら