函館線の貨物網維持へ、国やJRなどが実務者協議 年度内に論点整理
編集委員・堀篭俊材
2030年度の北海道新幹線札幌延伸で存廃が議論されている並行在来線のJR函館線・函館―長万部間(約148キロ)について、同区間を貨物線として維持する方策を探る関係機関の協議が7日始まった。協議には国、北海道、JR貨物、JR北海道の4者の実務者が参加。会議は非公開で、出席者によると、本州と道内を結ぶ物流網維持の必要性で一致。来年3月までに、維持のための枠組みなど論点をまとめる。
北海道新幹線の札幌延伸でJR北から経営分離される函館線は、長万部―小樽間の廃止が決まり、函館―長万部間は沿線自治体などが存廃を協議している。第三セクターとして鉄路を維持する負担は自治体には重く、新幹線連絡線となる区間を除く大半が廃止・バス転換となる公算が大きい。
ただ、同区間は本州と北海道を結ぶ鉄道貨物の大動脈で、鉄路の廃止は北海道経済に大きな影響を及ぼす。このため国土交通省が4者協議に向けた異例の調整に乗り出していた。
実務者による7日の協議はオ…
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