ネコ駅長は世界でも人気だった 「らぶ」ファンが語る愛された理由

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力丸祥子
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 一歩足を踏み入れると、花の香りでいっぱいだった。

 「ありがとう」

 「お疲れさま」

 「ずっと忘れないよ」

 会津鉄道・芦ノ牧温泉駅(福島県会津若松市)の待合室。10月5日に8歳で永眠した2代目名誉駅長「らぶ」の遺影は、全国のファンから届いたメッセージ付きの花束やキャットフードに囲まれていた。献花台にはお線香や果物の盛り合わせもある。

 訪れた人たちは遺影に手を合わせたり、駅が用意した「らぶ駅長に送る言葉」のノートに思いを書き込んだりして、らぶを悼んだ。

 「らぶを自分と同じように愛した人たちがこんなにたくさんいたことを実感した」

 新潟市から来た女性(40)は、涙をこらえられなかった。

 ツイッターで知り、これまで5回ほど駅に足を運んだ。遺影をじっと見つめ、「ゆっくり休んでねと伝えました」。

 アメリカンカールの雄ネコ、らぶが名誉駅長に就いたのは2015年12月24日。駅にすみつき、08年から初代の名誉駅長を任されていた雌ネコ「ばす」の跡を継いだ。

 らぶはお気に入りのホーム上の黄色いベンチで、発着する列車の見送りや、駅構内に異常が無いかを駅員と一緒に確認する「巡回」などの「仕事」に取り組んだ。

記事の後半で、「らぶ」を追悼する献花台の様子を動画でご紹介します。

 その愛らしい姿は、弟で元施…

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