西九州新幹線、全駅で乗客が退避 「午後3時34分に爆破」と予告

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 JR九州は28日午後、西九州新幹線の施設を爆破するとの予告が長崎、佐賀両県内の自治体に届いたことを受け、沿線の全駅で駅舎から退避するよう乗客に呼びかけた。午後3時ごろから全線で上下線とも運転を見合わせたが、安全を確認したうえで午後4時過ぎに運行を再開した。

 西九州新幹線は23日に開業したばかり。

 新大村駅がある長崎県大村市によると、爆破予告のメールは28日午前5時28分に市の情報受け付けの宛先に届いた。「西九州新幹線の施設複数箇所に高性能な爆弾を仕掛けた。爆破時間は9月28日水曜日の午後3時34分」などと書かれていた。

 差出人は過去の別の爆破予告に使われている名称と同じだった。市は愉快犯の可能性が高いとみているが、警察に届け出るとともに駅周辺の見回りなどをしている。

 また、嬉野温泉駅のある佐賀県嬉野市と、武雄温泉駅のある同県武雄市にも同時刻に同じ内容のメールが届いた。同市の武雄消防署は28日午後2時45分、朝日新聞の取材に対し「爆破予告があったという情報は、午後2時に県危機管理防災課から入ったが、現在待機している状況」としている。

 佐賀県警武雄署によると、午前中に武雄市役所から「爆破予告」の連絡が入り、武雄温泉駅周辺で不審物を探したが、不審物は見つかっていない。線路沿いのパトロールもしているが、異常はないという。

 鹿島署などは威力業務妨害などの容疑で、嬉野温泉駅などに警察官を派遣し警戒を続けている。

 JR諫早駅からかもめに乗って佐賀県の嬉野市に宿泊予定だったという女性(82)は、駅に1時間半足止めとなった。「せっかく開通したのに、遅延に、爆破予告。毎日のように何か起きている」と話していた。

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