第3回高倉健さんゆかりの駅に香る花 もう列車は来なくても、駅舎を守る

有料記事ローカル線物語

嶋田達也
【動画】守ってきた高倉健さんとの思い出の駅「幾寅駅」=嶋田達也撮影
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根室線

 映画「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台となった駅に今、列車は来ない。

 北海道南富良野町のJR根室線幾寅駅。1999年1月に映画のロケが行われた。架空のローカル線「幌舞線」の終点「幌舞駅」。主演の高倉健さんはその駅長、佐藤乙松を演じた。

 ロケ当時、役に入っている高倉さんはピリッとした空気をまとい、周囲を寄せ付けない緊張感が張り詰めていたという。撮影を支えた地元の「幾寅婦人会」の後藤治子さん(73)は「私たちみんなも固まっていた。すごいオーラの人でした」と振り返る。

 厳冬期の厳しい撮影現場だったが、なごむ瞬間もあった。

 休憩では、婦人会が特産のジ…

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