つり革に車両基地見学…鉄分高めの返礼が話題 江ノ電協力クラファン

足立朋子
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 神奈川県藤沢市が12日から始めたクラウドファンディング(CF)の返礼品が話題だ。市内屈指の観光スポット・江の島にある庭園のリニューアル資金を募るものだが、江ノ島電鉄(同市)が全面協力し、社内に眠っていた昔懐かしい「硬券」や記念切符を放出するなど「鉄分」高めの内容となっている。

 江の島頂上部の庭園「サムエル・コッキング苑」は昨年度からリニューアル工事中で、子ども用遊具や体験学習施設などを整備している。総工費約2・8億円のうち、市負担分(約2億円)の一部をCFで募る。CFは昨年に続き2回目だが、前回は目標の1280万円に対し約530万円にとどまった。

 そこで全国の鉄道ファンにも興味をもってもらえればと返礼品を再検討。庭園の指定管理者・江ノ電の協力で江ノ電車両基地の見学権(1万5千円)や本社屋上を開放する撮影権(1万円)、実際に使われていたつり革2個セット(5千円)などが加わった。

 使われなくなった厚紙の「硬券」を含むレトロな乗車券の特別セット(5千円)も。メモリアルイヤーや駅舎改装などで出した記念乗車券、1冊50枚つづりの回数券、車内補充券などを3点セットにしておくる。

 古くは半世紀前の1970年代のもので、完売せずに保管され、社内に眠っていたものも。「このまま置いておくより、大事にしてくれる方にお譲りしようと社内で話し合った」と鈴木孝浩鉄道部長。

 そのほか、同苑のランドマークである江の島シーキャンドル(展望灯台)のイルミネーション点灯体験(1万円)などもある。

 CFは10月31日まで。硬券セットは50口など返礼品によって数に限りがある。詳細は藤沢市観光公式HPから、CAMPFIREの特設サイトで。(足立朋子)

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