銚子電鉄のコラボ電車に客室乗務員 救命胴衣は「愛におぼれる前に」

青山祥子
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 夢の「飛行機電車」にようこそ――。銚子電鉄千葉県銚子市)が日本航空グループの格安航空会社(LCC)スプリング・ジャパン(同県成田市)とのコラボ電車を走らせている。運行は不定期で19日まで。コロナ禍で鉄道、航空業界が打撃を受ける中、連携して、新たな旅客を掘り起こす狙いだ。

 10日は犬吠駅が1日限定で「スプリング・ジャパン駅」に。スプリング・ジャパンの米沢章社長が「一日駅長」を務め、空と陸の旅の魅力をPRした。

 コラボ電車は、同社の客室乗務員が車内を飾り付け、7月15日にデビュー。車内には航空機や空港の写真が掲示され、飛行機や雲の形の飾りや絵をつり下げた。10日午後は、沿線の児童にも楽しんでもらおうと貸し切りで運行。銚子市立清水小学校の児童7人と保護者が乗り込んだ。

 車内では客室乗務員が飛行機さながら、「銚子電鉄への愛におぼれそうになったときは速やかに着用して下さい」とユーモアたっぷりに救命胴衣について説明。機長も交えて、飛行機に関するクイズなどを楽しみながら仲ノ町と外川の両駅を往復した。

 清水小5年の駒崎妃音さん(11)は、いとこで同小4年の飯田愛結さん(9)と参加。「制服を着た客室乗務員さんがいて、本当に飛行機に乗っているみたい。将来は航空管制官になりたい」と笑顔だった。

 イベントを終え、「千葉の乗り物同士のご縁で今後も地元の活性化に取り組みたい」と米沢社長。スプリング・ジャパンでは5月、国内線3路線で、銚電の看板商品「ぬれ煎餅(せんべい)」「まずい棒」の機内販売を始めた。銚電の竹本勝紀社長は「成田空港に来たお客様を銚子に呼び込みたい」と話した。(青山祥子)

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