新幹線もバスも運休…閑散とする街、戸惑う人々「まさか地下鉄まで」
台風11号は6日未明から朝にかけて九州北部に最接近し、激しい雨や強い風をもたらした。ほとんどの交通がストップするなど、暮らしに大きな影響が出た。
宮崎県延岡市では1時間に47ミリ、大分県佐伯市でも46ミリの激しい雨が降った。風も強まり、長崎県対馬市では秒速44・7メートルの瞬間風速を記録。福岡市中央区でも33・2メートルの非常に強い風が吹いた。
長崎県によると、五島市で5日午後4時すぎ、橋を渡っていた80代女性が強風にあおられて転倒し、額や右腕をけがした。福岡県によると6日未明、福岡市の男性(21)が飛んできたトタン屋根で負傷するなど、2人がけがをしたという。
福岡市の中心部でも強風で街路樹が折れ、道路をふさぐなどした。また大雨により、長崎県対馬市の佐護川は一時、氾濫(はんらん)危険水位を超えた。
交通網も大きく乱れた。JR九州やJR西日本は九州新幹線の博多―熊本間や山陽新幹線の博多―広島間を6日の始発から運休。九州・山口の多くの在来線も運転を見合わせた。
福岡市交通局も地下鉄全線の運転を6日の始発から見合わせ。台風の通過と安全を確認したうえで、七隈線を午前9時半ごろ、空港線と箱崎線を午前10時ごろからそれぞれ再開したが、ホームが混雑するなど一時混乱した。
西日本鉄道も天神大牟田線などを始発から運休したほか、福岡地区や久留米地区で路線バスの運転も見合わせた。路線バスは午前9時ごろから順次、運転を再開している。
九州電力によると、長崎を中心に福岡や佐賀などの各県で6日朝、最大3万8310戸が停電した。復旧作業を進めているが、解消のめどはたっていないという。
ひっそりとした博多・天神「まさか地下鉄まで……」
6日午前8時、JR博多駅…
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