SL大樹、国内唯一のC11形3両体制に 東武鉄道、3年かけ初復元

中村尚徳
[PR]

 東武鉄道が進めてきた蒸気機関車C11形123号機の復元が終わり、栃木県日光市の下今市駅で18日、出発式があった。大手私鉄初という復元により、鬼怒川・日光線の「SL大樹(たいじゅ)」は3両体制となり、「安定的な定期運行ができるようになった」としている。

 C11形123号機は1947年に製造された。滋賀県の江若鉄道や北海道の雄別炭鉱と釧路市を結んだ鉄道(いずれも廃線)などで客車や貨物列車を牽引(けんいん)していたが、75年に廃車になった。北海道で日本鉄道保存協会が保存していたが、譲り受けた東武鉄道が2019年から復元作業に取り組んでいた。

 東武鉄道は17年8月、JR北海道から借り受けたC11形207号機の運行を始め、20年12月からは真岡鉄道から譲り受けた同形325号機を加えていた。

 この日、同社の鈴木孝郎・鉄道事業本部長は「国内唯一の同一形式3両体制が実現した。鉄道産業文化遺産の保存と活用などを進め、魅力ある日光・鬼怒川地域を牽引していく」と話した。(中村尚徳)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら