線路もつり革も駅長もの「まるで近鉄」な店 「鉄分」多めのたこ焼き
山本知弘
オレンジと紺色で塗装された外観は、往年の近鉄特急をほうふつとさせる。思わず二度見してしまうユニークな建物は進化を続け、鉄道ファンらの人気を集めている。「車窓」越しのドライブスルーで買い物もできる建物の正体は、味自慢のたこ焼き店だ。
鈴鹿サーキットすぐそばの三重県鈴鹿市稲生町の三差路に、たこ焼き店「たこの駅」はある。プレハブ小屋の見た目は、近鉄特急のシンボルだった車両にそっくり。屋根にパンタグラフらしきものが載り、「線路」や「踏切警報機」もある。車で横付けし、「乗務員室」の窓越しに、8個入り550円(税込み)のたこ焼きを買うことができる。店の駐車場はベンチや自動販売機を並べ、さながら駅の「ホーム」といった様相だ。
「コロナで大変だったので、お客さんに楽しんでもらえるものが何かできやんかと思って」。店を経営する「駅長」の関口明寿さん(48)はそう語る。ワイシャツにネクタイを締め、ネット通販で買った帽子をかぶる姿は、まさに「駅長」さんそのものだ。
店名は同じだが、以前は普通…
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