「おんぼろバス」に事業停止122日 日常点検ないなど違反20項目

福家司
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 【香川】バスの点検や運転手への点呼をしないなどの違反があったとして、四国運輸局は5日、高松市の女木島で主に観光客向けの路線バスを運行する鬼ケ島観光自動車に対し、事業停止122日間の行政処分をしたと発表した。処分は3月24日付。運輸局によると、乗り合いバスが運行できなくなる処分は珍しいという。

 運輸局が昨年11月に特別監査を実施した結果、運転手に対する点呼を実施していない▽バスの日常点検、定期点検を実施していない▽運転手に労災保険雇用保険にも加入させていない――など20項目に及ぶ違反が見つかった。運輸局は2020年9月にも同社に行政処分をしているが、改善が見られないとして、特別監査に踏み切ったという。

 停止期間は7月28日まで。島は4月14日に開幕する瀬戸内国際芸術祭の会場になっているが、別の事業者が同じ路線で代行バスを走らせているという。

 同社は3台のバスを保有し、運転手が2人いる。女木港と大洞窟を結ぶ路線で、フェリーの発着時間に合わせて運行。サビが目立つ古い車両を走らせ、「おんぼろバス」の会社として知られる。(福家司)

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