薬局たった3カ所、ドローンでお届け 過疎の町の試み「やっと一歩」
新潟県阿賀町でドローンを使って処方薬を患者のもとに届ける試みが動き出した。広大な面積に薬局はたったの3カ所。過疎化のなか頼みの綱のバス路線は4割減り、人口の半数を占める高齢者は薬をもらうのにも不便を強いられている。町民の健康と安心を守ろうと町は手探りで取り組みを進めている。
急峻(きゅうしゅん)な山々に囲まれた阿賀町の「鹿瀬診療所」に3月、ダミーの医薬品を積んだドローンが降り立った。患者に処方薬を届ける仕組みの実現に向けた実証実験で、約3キロ離れた薬局から時速36キロで約10分間飛行。住宅街を避け、阿賀野川や常浪川の上空約100メートルを通るルートで、電波の強度などを確かめた。
町は、医師の処方と同時に薬局にファクスで処方箋(せん)が送られ、自動飛行のドローンで薬を患者に届けることを目指す。薬剤師による服薬指導はオンラインを想定しており、この日の実証実験では実際にタブレット端末を使って、患者役の高齢者と薬剤師がモニター越しにやり取りした。
ドローン飛ばせる場所に制約も
町内に住む女性(89)は午…
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- 【視点】
新潟県阿賀町でのドローン配送を手がけたのは、これまで山梨県小菅村や北海道上士幌町など、日本各地ですでに配送実績があるセイノーHDとエアロネクストの2社、そしてKDDIスマートドローン株式会社を1月に設立したKDDIや、国産ドローン「蒼天」を
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