伊賀鉄道(三重県伊賀市)は、各地の地域交通のDX(デジタルによる変革)化を進める「RYDE」(東京都渋谷区)と提携し、「一日フリー乗車券」のデジタル版を25日から売り出すと発表した。窓口や改札の業務を効率化させ、さまざまな店などと提携することで地域の活性化にもつなげたい考えだ。

 これまでの紙の「一日フリー乗車券」(大人740円、小学生370円)は、上野市、茅町、伊賀神戸の3駅で取り扱い、販売は2019年度8413枚、コロナ禍が広まった20年度は5490枚だった。デジタル版は、紙以上の売り上げを目指す。

 利用者は「RYDE PASS」のホームページ(https://pass.ryde-go.com/別ウインドウで開きます)を通じて、アプリ(無料)をダウンロード。クレジットカード、GooglePay、ApplePayのいずれかを使って乗車券を購入する。アプリのボタンを押して使用開始、改札口や車内でスマホの画面を見せる。

 25日発売の「一日フリー乗車券」(紙と同額)のほか「伊賀酒試飲券2枚付き」(740円、20歳以上)と「電車型マグネット付き」(大人1千円、小学生600円)もある。

 試飲券付きは、広小路駅近くの酒販店「菊野商店」(上野農人町)で試飲できる伊賀酒10種類(各20ミリリットル)のうち、1人2種類まで。電車型マグネット付きは、同鉄道が販売するオリジナルグッズの電車6種類(1個300円)のうち1個がつく。

 酒販店のほか、今後は伊賀米や伊賀牛、和菓子など地域の店と提携する予定。同鉄道の担当者は「アプリを使って伊賀のまちの魅力を味わって欲しい」と話している。デジタル版乗車券は、購入した日から28日間使用可。

 問い合わせは、伊賀鉄道鉄道営業部(0595・21・0863)へ。(江湖良二)

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