JR折尾駅の高架化完成 学園都市の玄関口 事業開始から18年目

西田慎介
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 【福岡】JR鹿児島線と筑豊線が通る折尾駅(北九州八幡西区)周辺の鉄道高架化事業が完成し、12日に駅の高架下で記念式典があった。市による「折尾地区総合整備事業」の一環で鉄道と道路は立体交差となった。

 折尾地区は遠賀・中間地域をふくめた行政の中心地。住宅地開発が進み、大学、大学院、短大などがあつまる学園都市としても発展してきた。折尾駅周辺は、鉄道による市街地の分断や踏切による交通渋滞が問題になっていた。

 市は2004年度から土地区画整理事業、街路事業とともに整備を進め、20年5月に筑豊線が高架化された。21年1月に鹿児島線の高架化と同時に新駅舎が開業。この日、鹿児島線と筑豊線を結ぶ短絡線の高架化が完了した。駅舎同士が約150メートル離れていた鷹見口のりばも役目を終えた。市によると総合整備事業の事業費は935億円。土地区画整理事業と街路事業は28年度におえる予定。

 式典で北橋健治市長は「この地域のさらなる発展は北部九州の浮揚の原点になる」と語り、JR九州の青柳俊彦社長は「まちが大いに発展するよう頑張っていきたい」と述べた。

 式典後は新1番ホームで出発式があり、1日駅長となった近くの高校に通う生徒5人と野田一洋駅長(50)が直方行き普通列車に出発合図を出した。

 JR九州によると、20年度の折尾駅の1日あたりの平均乗車人員は1万1306人で、九州では7番目の多さ。野田駅長は「高架化でますます便利に、より快適になりました。これからも地域とともに発展していきたい」と話した。(西田慎介)

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