「移動する権利を」 JR駅無人化に反対の声 大分市で集会

村上伸一
[PR]

 JR九州が進めようとする駅の無人化などに反対する集会が5日、大分市内であった。車いすの障害者や視覚障害者らが無人化された場合の危険性などを訴え、「JRが公共交通機関の役割を自覚し、地域の利用者らの意見を聴いてほしい」などの声が相次いだ。

 駅の無人化で移動の自由を制限されて苦痛を受けたとして、大分市内の車いす利用者3人がJR九州に損害賠償を求める訴訟を大分地裁に起こしている。原告弁護団の徳田靖之弁護士はこの日の集会で「憲法で保障された移動する権利と、障害者差別解消法が定める障害者への合理的配慮(必要な支援)の提供のどちらも満たしていない」と無人化を批判した。

 JR九州は昨年末、九州6県で計29駅の無人化方針を発表。大分県内では日豊線の大神、暘谷(ようこく)、東別府駅と久大線の天ケ瀬駅が含まれている。

 集会では、駅ホームで2回転落したことがあるという群馬県の視覚障害者(50)のメッセージが紹介され、「いずれも駅員さんが命を救ってくれた。そんなJRを願う」と訴えた。(村上伸一)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら