駅から姿消す時計…「戻して」と議決する自治体も 保守費用がネック

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永沼仁
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 JR東日本の駅構内から、時計が相次ぎ撤去されている。保守費用の削減や携帯電話の普及などを理由に挙げるが、利用者から「不便」との声もあがっている。山梨県内では甲府を除き22駅で姿を消しており、「元に戻してほしい」と要望する自治体も出ている。

 JR中央線大月駅では、改札近くに角形の時計を設置していた。一般的なものより高精度で、電車の案内表示をする電光掲示板の隣にあったが、昨年11月に取り外された。

 「急いでいるときなど、発車までの時間をすぐ確認できた」「腕時計やスマホで確認できる。なくても大丈夫だが、駅にあるのは当たり前だと思っていた」。利用者らに尋ねると、そんな答えが返ってくる。

 市民から連絡を受けた大月市では1月、市内の状況を確認したところ、六つあるJRの駅すべてで取り外されたことが判明。JR側に口頭で「戻してほしい」と要望。市議会も2月25日、再設置を求める決議を賛成多数で可決した。

 「電車は、時間に正確に動いているもの。子どもやお年寄りも利用する公共の場でもあり、時計は必要なはずです」。同市の天野工総務部長は話す。

10年で500駅から撤去計画

 JR東日本八王子支社による…

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