那須塩原から観光客を呼び込め 大子との直通バスを運行実験へ
藤田大道
関東有数の温泉地として知られる栃木県那須塩原市から観光客を呼び込もうと、茨城県大子町は4月以降、JR常陸大子駅と、東北新幹線が停車するJR那須塩原駅を結ぶバスを走らせる方針を決めた。24日に発表した新年度予算案に464万円を盛り込んだ。
まずは実証実験として始める。両駅を約70分で結び、町内には常陸大子駅のほかにもう一つ停留所を設けることを検討している。ゴールデンウィークやお盆、11月の祝日、年末年始の計26日間、1日3往復を運行する計画。運賃はまだ決まっていない。
町観光商工課によると、東京駅から町中心部へは、車や高速バスで3時間半ほど、常磐線から水戸駅で水郡線に乗り継ぐと約3時間かかる。東北新幹線とバスを組み合わせると、所要時間は約2時間半となり、アクセスも向上するという。
担当者は「那須は一大観光地だが、大子にも温泉や袋田の滝を代表とする自然があり、観光客の層も重なるはず。バス利用が好調になって、来春以降の路線化に結びつけば」と期待を込める。