多摩モノレール延伸、町田方面ルート選定 町田駅―多摩センター駅間

小林太一
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 東京都が事業化を検討してきた多摩都市モノレールの町田方面の延伸について、都や沿線自治体による検討委員会は多摩センター多摩市)―町田(町田市)間のルートを選んだ。北から町田市立陸上競技場や野津田高、桜美林学園などの近くを通る全長約16キロの南進ルート。今後は採算性を精査し調査と設計作業に入る。

 都や町田市、多摩市などで構成する「多摩都市モノレール町田方面延伸ルート検討委員会」が2019年10月から検討を始め、四つの案から選んだ。

 都によると、選定したルートは1日あたり約7万5千人の利用を想定。新駅周辺の沿線開発で団地の再生や病院へのアクセス、通学路の安全性が向上するなど、まちづくりとの相乗効果が発揮されれば需要増を期待できるという。

 町田市の資料によると、モノレール開業後に沿線地域は人口が増加し、立川市に大型商業施設「ららぽーと立川立飛」や3千人以上を収容する体育館「アリーナ立川立飛」が整備された。町田市は沿線のまちづくり計画を作り、モノレール導入に必要な都市計画道路の新設や拡張を進める。

 多摩モノレールの延伸は町田方面以外にも、上北台(東大和市)―箱根ケ崎(瑞穂町)間の約7キロを先行して整備する方針が決まっている。いずれも都が事業化に向けて検討を進めるべきだとしている都内の「優先6路線」に含まれ、上北台―箱根ケ崎間は都が22年度予算案に調査と設計費を2億円計上した。

 多摩モノレールは都や沿線自治体などが出資する「多摩都市モノレール」が運営する。現在は上北台―多摩センターの南北16キロを19駅で結び、沿線に多摩動物公園や複数の大学がある。1日あたりの平均乗車人員は開業翌年の1999年度は約3万人。2018年度は過去最高の約14万4千人となった。

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この記事を書いた人
小林太一
コンテンツ編成本部次長|デジタル担当
専門・関心分野
事件事故、公安警察