東長崎、日見、滑石で減便へ 路線バスの共同経営案

米田悠一郎
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 長崎市で路線バスを運行する長崎自動車(長崎バス)と長崎県交通局(県営バス)が路線維持のためにダイヤを調整する「共同経営」の計画案が26日、明らかになった。国に認められれば、両者が競合する東長崎、滑石、日見の3地区で本数が減ることになる。

 同日、両者を含む交通事業者や市などでつくる法定協議会で案が示された。

 見直しの対象となるのは、3地区の95系統。東長崎地区の矢上バス停では、現在、平日午前6時~午後11時台に市中心部と同地区を結ぶ計240本が走っているが、共同経営の導入後は、48本減って計192本になる。滑石や日見地区でも同じように本数が減る。いずれの地区も次のバスが来るまでの時間は長くなるが、昼間にはおおむね15~30分間隔で調整する。料金は変わらない見込み。

 3地区のダイヤ見直しにより2022年度に両者で2億8500万円の赤字改善効果を見込む。必要な運転手数は1日あたり21・3人の減となり、別の路線に回せるようになるという。

 この日の法定協議会で反対意見はなく、案は了承された。両者は2月にも計画を国に提出。認可が下りれば、4月からこの計画にもとづいて運行される。

 競合するバス会社同士がダイヤ編成や運賃を調整することは独占禁止法のカルテルにあたるが、20年11月、同法の適用を除外する特例法の施行により、「共同経営」として認められるようになった。熊本市で導入例がある。(米田悠一郎)

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