一路線丸ごと電気バス運行 京阪バス、JR京都駅―梅小路間

大貫聡子
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 環境への負荷やコストを削減しようと、京阪バス(京都市南区)が、昨年末から京都市内のバス路線の一部で電気バスの運行を始めている。

 今回導入されたのは、中国の電気自動車大手BYD社製の小型電気バス4台。JR京都駅と京阪の七条駅、梅小路・ホテルエミオン京都間約7キロを1日約60循環するバス路線をすべて電気バスで運行している。同社によると、複数台が走る一路線をまるごと電動化するのは全国で初めてだという。

 同社ICT推進部の大久保園明さんによると、ディーゼルバスにはエンジンによる振動があるが、電気自動車は振動が少なく静か。部品が少ないため床を低くすることができ、小型でも広い車内を確保できるという。フル充電すれば、1台150キロの走行が可能で、災害時には非常用電源としても利用できる。

 ただ、コスト削減のためには工夫が必要で、大久保さんは「電気代の安い時間帯に充電するなど、高度なエネルギー管理が必要」と話す。同路線の運行で、約5年かけて、効率的な運用方法を探るという。

 同社の鈴木一也社長は「環境問題への取り組みも企業への評価になる時代。経済性との両立を模索し、いずれは当社が保有する約600台のバスすべてを電動化したい」と話した。

 京阪バスは府内の18路線を含む大阪、滋賀、奈良の2府2県で公共交通約60路線を走らせている。(大貫聡子)

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