運送会社の運行管理が不十分 19年の京急踏切事故で自動車事故調

磯部征紀
[PR]

 横浜市の京急本線の踏切で2019年9月、快特列車と大型トラックが衝突し列車が脱線した事故で、国の事業用自動車事故調査委員会は24日、報告書を公表した。運送会社による運行管理が不十分だったことを要因として指摘した。

 事故は同年9月5日午前、横浜市神奈川区の神奈川新町駅に隣接する踏切で発生した。トラックが線路と並行する狭い道から何度も切り返し、右折で踏切に進入して列車と衝突。トラックの運転手が死亡し、乗客や運転士ら77人が重軽傷を負った。

 報告書では、運転手が道路工事の影響で急きょ経路を変え、狭い道に迷い込んだ可能性を指摘した。この運送会社では当時、運行管理者が病気の治療で業務を行えず、グループ会社の役員が代行。出発時に具体的な経路を指示していなかった。運転手は道に迷った際に会社に連絡して指示を受けるべきだったが連絡しておらず、緊急時の対応について会社の教育も不十分だったなどとした。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません