車掌「マナー悪い」乗客を撮影し投稿 鉄道会社、迷惑行為どう対応

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小川崇 江戸川夏樹
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 東京メトロは、30代の男性車掌が座席に土足で上がる乗客を無断で撮影し、ツイッターに投稿していたことを明らかにした。車掌は処分される見通しだが、電車内の迷惑行為を見つけた鉄道事業者はどう対応しているのか。

 同社によると、車掌は2019年10月~今年12月、有楽町線に乗務中に、業務用のタブレット端末で乗客を撮影し、計4枚の写真を自身のツイッターに投稿した。

 写真には、車内で飲酒する客や座席に土足で上がる乗客がうつっており、「マナーの悪い乗客が許せなかった」という趣旨の説明をしているという。

 同社が20日に発表した。

 タブレット端末は乗客案内用に乗務員に貸与され、撮影した画面を個人のスマートフォンで接写していたという。

 今月19日に「知人が写っている」と外部から指摘があり発覚した。タブレット端末のカメラ機能は、事故対応などでの使用が想定されている。

 同社は「本来の使い方を改めて教育したい」と説明。業務用タブレットの目的外使用と乗客を無断撮影した点を踏まえ、車掌の処分を検討しているという。

 日本民営鉄道協会(民鉄)は毎年、「駅と電車内の迷惑行為ランキング」を発表している。

 迷惑行為として最も多いのは「騒々しい会話」が約4割。足を広げる、荷物を置くなどの「座席の座り方」、「周囲に配慮せずせきやくしゃみをする」「マスクの未着用」という回答も多かった。

 ただ、どう対応するかについては「状況にもよるため、協会が定めた対応方法はない」という。

 では、電車内の迷惑行為を見つけた場合、鉄道関係者たちはどう対応しているのか。

 ある鉄道会社の社員は、「明らかに周りの乗客に迷惑をかける度を越したトラブルなら運転中でも声かけをする」と話す一方、「注意するかどうか迷うグレーゾーンのものも多い」と打ち明ける。

 別の鉄道会社の関係者は「基本は車内アナウンスで注意する。仕事だとわかってはいても、正直怖いなと思う時も多い」とこぼす。

 ある鉄道会社の社員は、乗客…

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