「少しずつ前へ進もう!」 熱海土石流で埋もれた路線バス運行再開

和田翔太
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 静岡県熱海市で7月に発生した大規模土石流で、走行中に大量の土砂に埋もれた「東海バス」の路線バスが修理を終えて約5カ月ぶりに運行を再開した。被災した同市伊豆山地区の早期復興を願い、車体には「少しずつ前へ進もう!」というメッセージを書いたステッカーを貼って、再び力強く走り始めた。

 路線バスは土石流が起きた7月3日、逢初川下流域の国道135号を走行中に被災した。大量の土砂が車内まで入り込み、立ち往生した。当時、バスは回送中で乗客はいなかったが、運転手が車内に取り残された。幸いけがはなく、窓ガラスを割って自力で脱出できたという。

 窓ガラスが複数枚割れるなど被害は大きかったが、奇跡的にエンジンに目立った故障はなかった。バスを運行する東海自動車は、土砂で埋もれたバスを再び運行することで、地域住民の励みになればと、地道に修理を続け、約5カ月ぶりに運行再開にこぎつけた。

 車体のステッカーに加え、回送時には行き先表示器にも「少しずつ前へ進もう!」のメッセージを表示する。

 東海自動車の広報担当、土屋知也さんは、「被災された方々の生活が一日も早く取り戻せるよう、これからも復興へのお手伝いをしていきたい」と話した。(和田翔太)

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