京急の名車の表示板も、再開した北海道の私設鉄博で「お宝」展示

中沢滋人
[PR]

 北海道音更町にある私設の鉄道博物館「十勝晴駅」(館長=穂積規さん)が12月5日から、一般公開を再開した。これまでは新型コロナウイルスの影響で長期休館中だった。日曜のみの事前予約制で、最近、十勝地方の倉庫などから見つかった関東地方の鉄道にまつわる部品の特設コーナーも新設した。

 特設コーナーに並ぶのは、ファン垂涎(すいぜん)の「お宝」ばかりだ。国鉄時代の東京駅新宿駅のホームの柱に設置されていた駅名板は、ともに中央線のホームに設置されていた事を示すオレンジ色の縁取りがある。水色の丸いヘッドマークは、京浜急行460形車両が1986年に引退した際につけられたもの。戦前に製造され、名車と呼ばれた京急230形車両の前面に設置されていた表示板もある。

 きっかけは今秋、帯広市児童会館で十勝晴駅所蔵の旧帯広駅などのジオラマの展示会を開催した際に、同市在住の元国鉄職員から穂積さんに、新宿駅の駅名板の寄贈の申し出があったこと。

 昨年にも穂積さんは、知り合いから音更町内の倉庫から見つかった京急のヘッドマークなどの寄贈を受けていた。一般公開の再開を機に、以前に町内の元国鉄職員から寄贈を受けた東京駅の駅名板などとともに、特設コーナーを設けることにしたという。

 穂積さんは「東京の貴重な鉄道部品が相次いで十勝地方で見つかるのは面白い。前の所有者の方たちの思いも引き継いで、大事にしながら、鉄道ファンの方々に楽しんでもらいたい」と話す。来館予約は穂積さん(090・6998・0623)へ。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら