「バスタ大宮」実現へ議論スタート 東北、上越、北陸へ好アクセス

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上田雅文
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 全国有数の乗降客数を誇る大宮駅(さいたま市大宮区)の周辺に大型バスターミナルを整備する構想が持ち上がっている。仮称で「バスタ大宮」。「東日本の玄関口」として、鉄道と高速バスの相互利用による利便性の向上が期待され、埼玉県内に加え、群馬、栃木両県などからの利用客も見込まれる。駅周辺の高速道路網整備の議論も活発化している。(上田雅文)

 バスタ大宮構想は、官民連携で進める「バスタプロジェクト」の一つ。鉄道や高速バス、タクシーなどの乗降場を集約し、大規模災害時の移動手段を確保したり、観光拠点の機能を強化したりするのが狙い。全国各地で展開され、2016年に開業した東京・新宿のバスターミナル「バスタ新宿」は、その例だ。

 バスタ大宮は、アクセス面などの「東京一極集中」を避ける狙いもある。開業時期は決まっていないが、関係者によると、場所は大宮駅南側のJR操車場敷地などが候補にあがっているという。

 構想が持ち上がった背景には、東北、上越、北陸の各方面へのアクセスの良さなどがある。

 JRなどによると、新幹線や在来線が停車する大宮駅の乗降客は1日平均約25万7千人(2019年度)で、全国でもトップクラス。さらに、関西、中部方面や、羽田、成田両空港などへ向かう高速バスが、コロナ禍の前は1日計約170便あった。ただ、高速バス乗降場は駅の東西に点在しており、鉄道との相互利用に課題があるという。

 実現化に向けた議論は今年4月、国土交通省、県、さいたま市、JRなどでつくる「大宮駅西口交通結節点事業計画検討会」でスタート。今後、問題点を洗い出し、事業計画を策定する作業を進めるという。

課題は渋滞 高速道路整備も議論

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