刃物持った人物、不審物にどう対応 山陽新幹線走行中の列車で訓練

松尾葉奈
【動画】新幹線の車内で不審者・不審物対応訓練=松尾葉奈、吉本美奈子撮影
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 東京・京王線車内で乗客が刺された事件などを受け、広島県警JR西日本が9日、博多―広島間を走る山陽新幹線の列車内で、刃物を持った不審者や不審物が見つかった時の対応訓練を実施した。揺れや騒音も生じる環境での訓練が目的で、走行中の新幹線を使うのは異例だ。

 乗客を乗せない16両編成の列車で実施され、県警鉄道警察隊員やJR西社員ら約50人が参加した。包丁を持った男がいると想定した訓練では、隊員が「どうしたんですか」「話を聞かせてください」と声をかけながら、新幹線に備え付けられている盾を使って男を後退させ、一瞬の隙を突いて取り押さえた。車掌は乗客役に席の座面を外して身を守るよう指示し、隣の車両へ避難させた。盾を使って攻撃をかわす方法を車掌に伝える講習もあった。

 同隊の藤谷龍也副隊長は「揺れてバランスを取るのが難しかった。課題を克服し、乗客の安全を確保していきたい」と話した。(松尾葉奈)

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