気分は路面電車の運転士 松山市駅隣の新ホテルに「伊予鉄ルーム」

伊東邦昭
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 【愛媛】伊予鉄道松山市駅の隣に12月1日に開業するホテル「レフ松山市駅byベッセルホテルズ」の内部が24日、報道陣に公開された。13階建てで全208室の客室の中には、伊予鉄道市内線で使われ、引退した車両の部品を展示する「伊予鉄ルーム」が2室ある。

 伊予鉄ルームには、1963~64年製で市内線を約60年間走り、引退した73号車と74号車の2両から取った、運転台の計器類やロングシート、つり革、網棚などを展示した。運転台にあるヘッドライトやブザーのスイッチは操作可能で、ライトをつけたり、乗降時に聞こえる警告ブザーを鳴らしたりすることができる。運転席から見て前方にあるテレビでは、実際の運転席付近で収録された車窓動画を見ることもでき、運転士気分を満喫できる。

 駅そばに立地するホテルのコンセプトは「THE STATION」。このコンセプトにあう仕掛けについて、運営するベッセルホテル開発(広島県福山市)が伊予鉄道側に相談したところ、引退車両を活用することになった。2室の整備費用は約1500万円で、クラウドファンディングで集めた約160万円を充当した。連石(つれいし)将志支配人は「市内中心部の交通の要衝にあり、ビジネスでも観光でも拠点として使ってほしい」と話した。(伊東邦昭)

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