塩江温泉鉄道のガソリンカー復元 展示会で住民ら

堅島敢太郎
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 【香川】昭和初期に塩江町(現・高松市塩江町)を走った観光列車「ガソリンカー」の実寸大模型を展示する企画展「ガソリンカー展―記憶の軌跡―」が、町内で開かれた。

 ガソリンカーは1929年に開業した塩江温泉鉄道の観光列車で、マッチ箱のような愛嬌(あいきょう)のある形の緑の車体が特徴。仏生山―塩江間の約16キロを走っていたが、戦争の影響で開業からわずか12年で廃線となった。

 一般社団法人トピカと香川大学創造工学部が主催した。香川大4年の谷口大智さん(21)は「塩江の住民に当時の様子を聞きながら約2年かけて復元した。集大成の企画展で多くの人にガソリンカーの存在を知ってもらえてうれしい」と話した。

 当時、塩江駅からガソリンカーに乗って県立工芸学校(現・高松工芸高校)に通っていたという松岡虎男さん(95)は「エンジンがうまくかからず、朝6時の始発に乗っても学校に着いたらみんなが昼食を食べていることもよくあった。懐かしい」と話した。(堅島敢太郎)

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