アルピコ上高地線、全線再開に向け復旧工事へ 大雨で橋脚が傾く

羽場正浩
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 【長野】8月の大雨で土台の橋脚が傾き、部分運休が続くアルピコ交通上高地線・田川橋梁(きょうりょう、松本市)の復旧工事が今月から始まる。通勤・通学だけでなく、観光の足としても早期の復旧が待たれており、来年6月の全線運行再開を目指す。

 田川橋梁は、松本駅から一つ目の西松本駅の脇にある。1920(大正9)年の建設で、長さ約39メートル。大雨で河床が削られ、橋脚2基のうち西側の1基が上流側に傾き、橋桁と線路にゆがみが生じた。現在も松本駅―渚駅間で運休が続き、代行バスが運行している。

 渇水期(11~4月)を待って行われる復旧工事では、傾いた西側の橋脚を撤去し、新たな橋脚を設置。ゆがんだ橋桁を取り外して直した後、元に戻す。来季の渇水期には東側橋脚の補強工事を行う計画だ。

 工事はアルピコ交通が発注して行うが、負担できない分の工事費は国や県、市が支援する方向で協議を続けている。また、同時期に建設された奈良井川橋梁(長さ約90メートル)についても、同じような被災のリスクが高いとして、補強工事を今後検討するという。(羽場正浩)

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