関西鉄道大手の中間決算、私鉄系は黒字化 コロナの影響弱まる

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筒井竜平
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 関西鉄道大手5社の2021年9月中間決算が12日、出そろった。前年同期はコロナ禍で客足が大きく落ち込み、最終的なもうけを示す純損益は全社が赤字だった。だが今期は客足が上向いたことなどから、JR西日本以外の私鉄系は黒字転換した。

 近鉄グループホールディングス(HD)がこの日発表した中間決算は、本業のもうけを示す営業損益が私鉄系の中で唯一赤字(190億円)だったが、赤字幅は前年同期の3分の1に縮んだ。運輸事業の赤字は54億円と前年同期の4分の1に、ホテルやレジャー事業の赤字も半減した。

 有価証券の売却益が出たことなどで、純損益は120億円の黒字(前年は314億円の赤字)を確保した。安本幸泰副社長は会見で「緊急事態宣言がずるずると9月末まで続き、(想定より)業績が下ぶれした」と話した。

 ほかの私鉄系は運輸事業の赤字幅が縮小した上、不動産など運輸以外の事業が堅調で業績を押し上げた。阪急阪神HDは、阪神タイガースの試合数や宝塚歌劇の公演数が回復し、エンターテインメント事業が大幅な増益となった。大塚順一・執行役員は「この状況下では、よくがんばったと思う」とした。

 一方、営業エリアが広いJR…

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