高速バスは1路線のみ、ことでん伏石駅バスターミナル開業

福家司
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 【香川】ことでん伏石駅(高松市太田下町)前に市が整備したバスターミナルが完成し、7日から運用が始まった。市は電車とバスの交通結節点として重視するが、ターミナル開業当初の高速バスの乗り入れは1路線にとどまる。バス会社は、立地条件やコロナ禍で多くの利用が見込めるか疑問として、乗り入れに消極的な姿勢を示している。

 ターミナルは市が約15億円をかけて整備し、バス乗り場は駅の南北に計6カ所ある。路線バスはことでんバスの2路線で、来年4月にはさらに2路線の乗り入れが予定されている。

 一方、市は高速バス会社にも乗り入れを求めたが、当面は四国高速バスと大川バスが共同運行する高徳エクスプレス(高松―徳島間)の1路線だけとなった。

 高松―京阪神路線などの乗り入れを見送った四国高速バス(高松市)の白川統人社長は取材に、「伏石駅には駐車場がない。電車からバスに乗り換える利用者がどの程度いるのか」と慎重な姿勢を見せる。

 白川社長によると、京阪神と高松を結ぶ路線は、高松駅と高松中央インターチェンジ、ゆめタウン高松の3停留所での乗降客が約9割。中央インターとゆめタウンには数百台の駐車場があり、マイカーからの乗り換えが多いという。

 また、伏石駅は中央インターとゆめタウンから近く、「(伏石駅にバスが停車すると)所要時間が延びるため、共同運行している関西の会社も乗り入れに反対している」と明かす。ただ、「とりあえず高徳エクスプレスの利用状況をみて、今後の対応を考えたい」とも述べた。

 高松市の大西秀人市長は6日、取材に対し「バス、タクシーの乗り場ができるので、小さいながらも電車とバスなどの結節機能が便利になる。特に高速バスは結節拠点としての機能を高めるために、できるだけ乗り入れをしていただくよう、今後もバス会社と話し合いをしていきたい」と話した。

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