旧三江線跡、トロッコ追加でにぎわいを 邑南町などCF

清水優志
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 廃止になったJR三江線の跡地で、観光用のトロッコ型車両を運行するNPO法人江の川鉄道(島根県邑南町)が、新たなトロッコ2両を導入するためのクラウドファンディング(CF)を実施している。目標金額は800万円で、邑南町へのふるさと納税の形で資金を募る。12月31日まで。

 江の川鉄道は、町がJR西日本から譲渡された町内の口羽駅、宇都井駅と、両駅周辺の線路を観光資源として活用し、2018年秋以降、土日を中心にトロッコを運行してきた。今年4月には両駅一帯を「邑南町三江線鉄道公園」としてオープンさせた。

 現在保有するトロッコは2両(定員各4人)で、乗務員2人を除くと乗客は計6人に限られる。今後のバスツアーや宿泊プランなどの展開を見据え、観光客の受け入れ人数を増やすために動力付きのトロッコ2両の追加を決めた。

 1両あたりの建造費約300万円で、200万円は返礼品や諸経費に充てる。江の川鉄道は動力のない客車2両の自力購入も検討しており、順調に進めば、現在1日40人ほどの受け入れ人数が120人ほどまで増えるという。

 CFを開始した10月5日に会見した邑南町の石橋良治町長は「三江線の廃止は残念だが沈んでばかりはいられない。地域が元気になるよう町として応援していきたい」。江の川鉄道の日高弘之理事長は「遠方にも多くのファンがいる。事業継続のためにも、車両を増やして多くのお客さんを受け入れたい」と話した。

 寄付はふるさとチョイス(https://www.furusato-tax.jp/gcf/1388別ウインドウで開きます)から。ふるさと納税として税金の控除を受けられる。返礼品は宇都井駅に名前の入ったプレートを掲示する権利やオリジナル手ぬぐいなど。(清水優志)

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