ゴコイチバス試験運行 嶺南観光地とJR駅結ぶ
佐藤常敬
2024年春の北陸新幹線敦賀開業に向けて、福井県の嶺南地域にあるJR駅から三方五湖の観光地を巡る路線バス「ゴコイチバス」が試験運行している。12月26日までの土日祝限定で、敦賀、美浜両駅を発着地に湖を周遊できる。
美浜、若狭両町にまたがる三方五湖周辺には、県年縞(ねんこう)博物館やレインボーライン山頂公園などの観光地が集積する。しかし、両町内を通るJR小浜線の各駅から観光地へ向かう路線バスがなく、観光客はタクシーか住民向けのコミュニティーバスで移動するしかなかった。
この課題を解消しようと、県と両町などで作る三方五湖エリア全体協議会が敦賀駅発3便、美浜駅発6便の計9便を試験運行する。園芸LABOの丘や山頂公園、観光船乗船場のある海山、県年縞博物館・縄文ロマンパークなどを巡り、運行間隔を約1時間半空けることで、観光客が複数の観光地で下車して楽しめるようにしている。
料金は190~1880円。2日間乗り放題の乗車券もあり、敦賀駅発は大人2千円、子ども(6~11歳)1千円、美浜駅発は大人1200円、子ども600円。協議会は利便性などの課題を洗い出し、本格運行につなげて観光客の呼び込みを図りたい考えだ。