舘山寺温泉「ホテル九重」が月末で営業終了

須田世紀
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 【静岡】遠州鉄道は15日、浜名湖畔の舘山寺温泉にある「ホテル九重」(浜松市西区)の営業を31日で終了すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で昨年春からの休業により施設の老朽化が進んだことや、需要の回復も見込めないことなどから決めた。建物は解体し、今後跡地の活用法を検討していくという。

 ホテル九重は遠鉄グループの遠鉄観光開発が運営し、1987年9月に開業した。鉄筋コンクリート10階建てで客室数は86。団体客を中心に1990年度には10万6千人が宿泊したが、旅行スタイルの変化で団体客が減り、2019年度は6万2千人に落ち込んでいた。露天風呂の設置や客室のリニューアルをしたものの、客の減少傾向は止まらなかった。コロナ禍で昨年4月12日から臨時休業していた。パートを含む約150人の従業員はすでにグループ内企業に配置転換している。

 同社が舘山寺で展開する個人客向けのホテル「ウェルシーズン浜名湖」、遊園地「浜名湖パルパル」、「かんざんじロープウェイ」などは引き続き営業する。遠鉄の丸山晃司専務はホテル九重の跡地について「会社にとっても地域にとっても有効に活用できる方法を考えていく」と話した。(須田世紀)

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