茨城県取手市の新取手地区で15日、電動カートを使った高齢者らへの移動支援の実証調査が始まった。11月4日まで、関東鉄道新取手駅から地区内を循環する2ルートに、4人乗りのカートを30分間隔で走らせて有効性を調べる。途中に約20カ所の乗降所を設ける。

 初日は午前9時の運行開始から、地区の人たちが利用。お年寄りのほか、小さな子どもを連れた女性もいた。73歳の男性は「非常に快適。買い物をして荷物を持って歩くのは苦しいが、これがあれば楽になる」。

 新取手地区は1967年に入居が始まった住宅団地で、高齢化率は約47%に達する。道路が狭く高低差もあり、移動手段の確保が課題になっている。調査は国の事業。県内では昨年度の日立市に続き、今年度は取手市と石岡市で実施する。(福田祥史)

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