関西スーパーのH2O傘下入りに疑義 株主の伊藤忠食品が質問書

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 阪急阪神百貨店などを傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと、首都圏地盤のスーパー、オーケーによる「関西スーパーマーケット」の争奪戦をめぐり、同社株式の4・75%を持つ伊藤忠食品は12日、H2O傘下入りを表明した関西スーパーに質問書を送ったと発表した。19日までに適時開示で回答するように求めている。

 関西スーパーは、H2O傘下のスーパー2社と統合して子会社になった後の株価が、オーケーが株式公開買い付けで提案する1株あたり2250円を上回り得るなどとして、H2O傘下入りが「最善」と主張している。

 伊藤忠食品は質問書で関西スーパーに対し、「残念ながら(株主総会での議決権行使の)意思決定を行うにあたり、現時点で貴社から十分な情報・検討材料が開示されているとはいえない」と指摘。その上で、統合するH2O傘下のスーパー2社の株式評価額と算定根拠▽傘下入り後の目標株価と達成時期▽オーケーとの協議の具体的な経緯――などを尋ねている。質問書では、傘下入り発表の経緯を踏まえ「H2O提案ありきで検討が進んでいたようにも見受けられる」として「プロセスの公正性についても株主として確認させて頂く必要がある」とも記している。

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