JR東の運転見合わせ、午後8時過ぎ再開 変電所火災の影響

【動画】蕨変電所の火災=近隣住民撮影、遠藤雅彦撮影
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 JR東日本は10日午後0時55分ごろに停電したため、山手線京浜東北線埼京線常磐線、常磐線(快速)、宇都宮線、高崎線、京葉線、武蔵野線の全線で運転を見合わせていると発表した。午後3時までに京浜東北線の赤羽―大宮駅間、宇都宮線全線、高崎線全線を除く各線は再開した。残り3線も午後8時5分ごろに再開した。

 埼玉県警などによると、停電とほぼ同時刻に、埼玉県蕨市塚越4丁目のJR東日本の蕨交流変電所で「爆発音が聞こえた」と近隣住民から110番通報があった。変電所の変圧器などの電気設備を収容しているトランス室約25平方メートルが燃えた。消防車など計6台が出動し、火は約30分後にほぼ消し止められ、午後4時20分ごろ鎮火した。現場は無人で、けが人はいないという。

 JR東日本は取材に対し、「変電所の火災の影響で停電した可能性がある」としている。

 変電所付近まで様子を見に来た埼玉県戸田市の会社員山口綾香さん(35)は職場が東京の神田といい、「明日は出社できるかな」と心配そうに話した。

 川崎市から埼玉県川口市にある祖母の家を訪れていた女性(27)は夕方に自宅に帰る予定だったが足止めに。「明日仕事だから今日中には帰りたい。新型コロナの影響で2年ぶりに祖母に会いに来たが、最後に災難です」と話した。

 JR川越駅(埼玉県川越市)では全線が運転見合わせになった直後、改札前に人だかりができた。同県春日部市の女性(56)は「色んな線が止まっている。どうやって帰ろうか困っています」と話していた。

 都内でも影響が出た。

 品川駅前のタクシー乗り場では、乗車を待つ人が数十メートルほど列をなした。

 駅前で待ち合わせをしていた大阪市の自営業の男性(32)は、「取引先から、新宿からタクシーで向かうと連絡があり、1時間近く待っている。この後も予定があるのに困った」と話した。

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