高知市内の路面電車や路線バス 11月~1月の日祝日に運賃無料へ

今林弘
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 高知市は5日、年末年始を含む11月~来年1月の日曜祝日に、市内を運行する路面電車、路線バスなどの運賃を無料とする方針を明らかにした。利用者の運賃分は市が公共交通事業者に補助する。コロナ禍で利用が低迷する事業者の支援が狙い。市によると、これほどの規模で運賃無料化を実施するのは全国の中核市では初めて。補助事業費1億5千万円を、8日開会の市議会臨時会に提案する補正予算案に盛り込む。

 対象交通機関は、市内に乗り入れる、とさでん交通、県交北部交通、高知東部交通の3事業者と、過疎地など市内11地区の乗り合いタクシー5社。路面電車、バスでは計約90路線に及ぶ。観光客を含め誰でも利用できる。

 市は、事業者が11月1日~翌年1月末の計20日間に実施する「日曜・祝日の市内電車・バス無料デー」(12月30日~翌年1月3日も含む)の運賃を補助。対象は市内で乗り降りする利用者の運賃で、市外からの利用分も含む。市は今回の事業で、昨年同期(20日間)の2・5倍の約50万人の利用を見込む。市の運賃負担は試算では、無料デー期間中の3事業者の総運賃の64~99%に上る。

 市くらし・交通安全課によると、とさでん交通の2020年度の利用客は、前年度比で路面電車が約167万人減、バスが約89万人減と、ともに全体の約3割減だった。岡崎誠也市長は会見で「市内の商店街などにもタイアップを呼びかけ、公共交通事業者にとどまらず、支援の効果を広げたい」と話した。

 市はこの事業を含め、飲食店とタクシーをセットにしたクーポン券の販売など、新型コロナ対策に特化した約9億3300万円の一般会計補正予算案を市議会臨時会に提案する。(今林弘)

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