車いすで無人駅、予約なしで使えるように JRに要望

米田悠一郎
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 車いすなど介助が必要な人が、駅員不在の駅を利用するのに「予約」が必要な状況の改善を求め、長崎県長与町の障害者団体の代表が5日、JR九州長崎支社(長崎市)に2907人分の署名を提出した。同社は「お客様の意見として承る」としている。

 提出したのは長与町の「長崎バリアフリーサークルAmi」の管田多津子代表(41)。介助が必要な人が予約を強いられるのは「移動の自由の制限だ」などとして、昨年10月から改善を求める署名を全国に呼びかけた。

 車いすに乗る管田さんは、JRで駅員不在の駅を使う際、利用前日までに時間や区間を伝え、介助の職員を派遣してもらっている。同社はこうした事前連絡を「スムーズな乗降のためにご協力を」と求める。

 だが、管田さんが予約をしても希望の時間の列車に乗れなかったことがあり、「また乗れなかったらどうしよう」との不安からJRを利用できなくなったという。管田さんは署名提出後、「JRには全国からの声を重く受け止めてほしい」と話した。

 JR九州の予約をめぐっては、大分県の車いす利用者が予約で苦痛を受けたとして同社に損害賠償を求めて提訴し、現在も大分地裁で争っている。

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