鹿児島の車エビを大阪の飲食店へ配達 新幹線活用して実証実験

松本真弥
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 JR九州JR西日本は24日、佐川急便と共同で、新幹線で生鮮食品などを運ぶ実証実験を10月から始めると発表した。人と荷物を一緒に運ぶ「貨客混載事業」は、JRの両社がそれぞれ取り組んでおり、連携することで範囲を広げて需要の掘り起こしを狙う。

 区間は鹿児島中央駅―新大阪駅で、最短約3時間40分で結ぶ。鹿児島中央駅から博多駅までの区間はJR九州が、博多駅から新大阪駅まではJR西がそれぞれ担う。佐川急便は、駅と荷主や届け先の間の運送を担当する。

 新幹線内の荷物の置き場所は、車内販売用の荷台を保管していた1畳ほどのスペースを活用する。新幹線による速達性を生かし、鮮魚や野菜、精密機器などの輸送の需要を見込む。10月1日に鹿児島県内で水揚げされた車エビを大阪市内のレストランに運ぶ予定だ。

 JR九州の広報担当者は「九州と本州がつながったことで、新幹線の強みである定時性と速達性をより生かせる」と期待する。

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この記事を書いた人
松本真弥
経済部|エネルギー・金融担当
専門・関心分野
九州経済、運輸、SAF