紀伊田辺―新宮、自転車とGO サイクルトレイン実証実験

西岡矩毅
[PR]

 JR西日本は、きのくに線紀伊田辺―新宮間(29駅、約105キロ)で、自転車をそのまま持ち込める「サイクルトレイン」の実証実験を始めた。通常列車での実施は、同社管内で初の試みだという。

 JR西和歌山支社によると、同区間は通学利用が多く、それ以外での利用を促進するのがねらいだ。紀南地方には和歌山県が整備する「太平洋岸自転車道」や「ツール・ド・熊野」のコースなど複数のサイクリングロードがあり、自転車に乗る観光客らの利用が見込めるのではないかと実証実験に踏み切った。

 2017年には、紀南地方でのサイクリングイベントで、串本駅から紀伊日置駅までサイクルトレインの臨時列車を運行した。参加者からは「袋に入れずにそのまま入れるのは便利」という感想があった。また、電車内では参加者がサイクリングの感想を言い合うなど会話を楽しむ場面もあったという。

 現在でも、自転車を袋に入れて持ち歩けば、通常の運賃のみで利用できるが、今回は自転車をそのまま持ち込めるようにする。予約もいらない。自転車を手すりにゴムなどで固定する必要はある。

 持ち込めるのは平日午前9時~午後5時と土日祝日の終日。平日は上下線各6本、休日は各14本(10月2日のダイヤ改定以降は各11本)が利用可能だ。

 実証実験は9月1日から11月末までの3カ月間。他の利用客の迷惑にならないかどうかや、持ち込み方が適切かなどを確認し、県内の他路線での実施に向けても検討していくという。

 JR西の担当者は「紀南の絶景や線路と並行するサイクルロードを楽しんでもらえると思う。自転車愛好家の方たちにぜひ、きのくに線を利用していただきたい」と話す。

 問い合わせはJR西日本お客様センター(0570・00・2486)へ。(西岡矩毅)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら