JR四国とバス会社、事故・災害時の代替輸送契約進む

福家司
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 【徳島】JR四国と並行する路線を持つバス会社が、事故や災害で列車やバスが運休した際に、相互に代替輸送をできるようにする契約を進めている。予土、予讃線とバス3路線に続いて、9月からは新たに土讃線とバス2路線で代替輸送ができるようになった。

 昨年10月、予讃線の伊予長浜―伊予大洲間で伊予鉄南予バス(愛媛県)、予土線の窪川―十川間で四万十交通(高知県)、宇和島―松丸間で宇和島自動車(愛媛県)の路線バスと代替輸送ができるようになった。

 今年8月の大雨で、雨量が規制値を超え予土線が長期間の運休を余儀なくされた14、15、18~22日の7日間には四万十交通が、予讃線が運休した12日には伊予鉄南予バスが、それぞれ契約に基づく初の代替輸送を実施した。

 さらに、今年9月からは土讃線阿波池田―大歩危間でも並行路線の祖谷線、山城線を持つ四国交通(徳島県)と代替輸送ができるようになる。

 各路線とも、代替輸送を無料で利用できるのは、この区間の乗車券や定期券を持っている人に限る。土讃線では普通列車の運転本数が少ないため、JRが代替する際には特急列車の利用も可能になるが、特急料金は利用者負担という。

 JR四国総合企画本部の担当者は「災害による運休が多く、並行路線がある区間で、利用者が少ないことも実施の条件になる。鉄道とバスが連携を深められれば、将来の輸送効率化につながるかもしれない」と話している。

 JR四国は高松琴平電鉄伊予鉄道、とさでん交通と2014年に代替輸送の契約をしている。

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