JR西日本、公募増資で最大2700億円調達へ 財務回復ねらう

筒井竜平
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 JR西日本は1日、公募増資などで最大約2700億円を調達すると発表した。1987年の民営化以来、増資は初めて。コロナ禍の影響で業績が大きく落ち込んでおり、財務基盤を強化するねらいという。

 発行済み株式(約1億9100万株)の約3割に相当する最大約5200万株を国内外で発行する。調達した資金は、長期債務の返済や省力化のための設備投資などに使うという。大規模な株式発行になるため、1株あたりの価値が希薄化することへの懸念もある。発行価格は13~15日に正式に決める。

 同社は2021年3月期、過去最大となる2332億円の赤字を計上。22年3月期も1千億円規模の赤字を見込む。手元資金は社債発行などで十分確保しているというものの、長谷川一明社長は1日の記者会見で「債務が積み上がっており、自然災害など今後のリスクに備えて早期に財務基盤を回復させていく」と述べた。筒井竜平

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