大雨で崖崩れなど相次ぐ 堤防のり面崩壊も 

下地毅 西岡矩毅
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 停滞する前線の影響で和歌山県内でも雨が降り続き、17日から18日にかけて各地で崖崩れやのり面の崩壊などがあった。

 和歌山市鳴神で18日朝、市営団地の南側にある山の斜面で崖崩れが起きた。市は23世帯の37人に避難指示を出した。けが人はなかった。

 団地の女性(74)によると、18日午前6時ごろに「バシャー」という大きな音があった。隣家の物置小屋が土砂でつぶされそうになっていたため、女性は一時的に市内のきょうだい宅に避難した。

 市によると、現場は、県の土砂災害警戒区域と市の宅地造成工事規制区域にある。ここを資材置き場として使い事務所を置いている建築会社に対して、安全を確保するよう行政指導したという。

 和歌山河川国道事務所によると、17日、和歌山市の北島橋北詰付近の堤防ののり面3カ所が最大約7メートルにわたって崩れた。その影響で堤防上を走る県道は18日、片側通行規制となった。同事務所が復旧作業に入り、20日ごろに応急復旧が終わる予定だ。

 また、ほかに和歌山市3カ所、海南市1カ所で崖崩れが発生。和歌山市六十谷では住宅街に面する山で崖崩れが起きた。近くの本木正義さん(46)によると18日午前5時ごろに発生したという。「木が折れるメキメキという音が聞こえた。数日、雨が降り続いていたので、崩れないか心配していた」

 また和歌山市によると、17日午後3時ごろ、同市友田町5丁目で90代の女性が歩行中に風にあおられ転倒し、腰を打つ軽傷を負った。

 和歌山地方気象台によると、田辺市護摩壇山では11日午後3時の降り始めから、18日午後4時までの総降水量が712・5ミリで、8月の月降水量平年値(368・4ミリ)の約2倍となった。(下地毅、西岡矩毅)

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